【教えて】貯蓄が無いです老後は年金をあてにしても大丈夫でしょうか

Q.このところの不況で、具体的に老後のためと考えていたわけではありませんが貯蓄をしていたものも少しづつ食い潰してもうほとんど残っていません。自営業ですから国民年金だけは払い続けていて、頼りになるのは年金だけです。しかし最近支給年齢が引き上げられたり、支給額が減らされたりと困った話しか聞こえてきません。50歳を過ぎて最近危機感が増し老後が心配でいられません。私は年金をあてにしていても大丈夫なのでしょうか。

A.年金は頭の痛い問題ですね。しかもいろいろと管理側の問題もあって腹の立つことも多いですが、腹を立てていてもしょうがないので、あなたのケースを考えてみましょう。いちおう奥様はご健在と言うことで話を進めます。まず老後にどの程度お金が必要になるかですが、夫婦で一月約28万円と言われています。これに対して現在の国民年金を夫婦で受給したとすると、13万2000円で実に15万円近く不足します。ですからもともと年金を受給しようがしまいが足りないのです。

ただしこれはあくまで平均値ですから、例えば老後持ち家で家賃を支払う必要が無いような場合には28万円は必要ありません。そこでまず自分に照らして月々どの程度のお金が必要になるかを見積もってみてください。将来のことですから、見積もり通りに行くかどうかは分かりませんが、出来るだけ具体的に計算してみましょう。計算したら自分の場合、月々いくら足りないかを計算します。気が遠くなるほど足りないかもしれませんがそれが現実です。

現状で考えれば日本の年金制度で28万円をクリアするのは夫婦ともに厚生年金を受給するようなケースしかありません。しかも少子化が進んでいますから、これから年金の掛け金は徐々に減って、高齢化で年金の受給額は急激に増加していきます。したがって、減らされた年金額は今後更に減らされる方向にならざるを得ません。あなたが心配しているように年金が貰えなくなるとうようなことは政治家がメンツにかけても阻止するでしょうが、内容はどんどん貧弱になって行くでしょう。

そこで対策を考えなければなりません。若い時から計画的に個人年金とか生命保険で対策をしていれば別ですが、50歳を過ぎてからでは打てる対策はそう多くはありません。最も有効なのは働ける間は働くことです。あなたの場合には幸い自営業ですから続けたいだけ続けられます。次に生活の見直しです。今からでも家計を見直して貯蓄に回すようにしましょう。50歳を過ぎて少しは優雅に暮らしたいとは思いますが、老後を見越して生活することが必要です。

また生命保険の見直しも必要です。既に子育ては一段落しているか最終盤に差し掛かっているはずですから。子育てが終わったら、それまでのような高額の保証は必要が有りません。したがってもっと保証額が少ないものに見直して、掛け金を少なくするようにしましょう。まただれでもできることではありませんがもっと物価の低い国に移住するというプログラムも存在しています。そうすれば国民年金で十分優雅な生活が送れる場合もあります。

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