【教えて】教育資金が足りないので奨学金制度について教えてください

Q.50歳前後から体調がすぐれず、あまり収入がありません。このため娘の教育資金も満足に用意できない状況です。そこで教育資金については奨学金を利用させようと考えています。私は奨学金と言うのはずっと給付されるもので、返済が必要になるというような意識があまり有りませんでしたが、娘は奨学金と言うのは返済が必要なんだと言っています。どうも混乱してしまっているので、日本における奨学金制度について詳しく教えてください。

A.人間50年も生きていると体のあちこちに支障が出てきてどこか体調が良くない部分があるものです。程度の差こそあれ皆が経験しているはずですので、あまり気にしない方が良いと思いますよ。さて奨学金の話ですが、先進国では奨学金と言う物は給付されるのが常識で日本のような要返済なんていうものは滅多にありません。しかし世界の常識は日本の非常識で、先進国と言われる日本の奨学金は娘さんが言うように返済しなければならないものが殆どです。この点大きく立ち遅れているわけです。

ただし、このおかしな日本においても給付されるような形の奨学金は存在します。主に企業や財団が募集しているもので、早いものでは高校3年生の1学期に申込をして審査を受ける物も存在します。これ等の奨学金は給付ですから、学業を終えてから返済を迫られるようなことはありません。ただし募集人員はたいへん少ない上に申込者が多く、競争率は大変高くなっています。かなり優秀な学生でなければ受給に至ることはできません。とにかく駄目元でも良いので申込んでみましょう。

その他の返済が必要な奨学金は非常にたくさんあります。有名なところででは日本学生支援機構のものです。あなたの年代からいえば日本育英会の後継と言えば分かりやすいでしょうか。この日本学生支援機構には学力などの条件を満たせば無利子で借り入れできる第1種と親の収入の基準さえ満たせば有利子で借り入れできる第2種の2つの奨学金があります。ただし第2種の方が借入額が2倍になりますし、有利子と言っても大変低い金利ですので借入希望額で選んで差し支えありません。

この他にも沢山の公的、民間の奨学金があります。大学の場合パンフレットにもどのような奨学金が有るのか紹介されている場合もありますから、隅から隅まで読んでおきましょう。大概は入学が決まってから申込めますので、合格したらまずは大学の関係窓口に行って相談してみるように言ってください。その際には親の収入なども聞かれると思いますので、両親の収入を証明する書類を持たせてあげてください。必要が有ればあなたが一緒に行くのもよいでしょう。

相談する場合には、返済についてもしっかり確認しておくようにしましょう。最近はこの経済状態ですから、就職後も少ない給料の中から返済を続けていかなければならないため、返済に窮してしまう人も少なくありません。日本の奨学金はいわばローンのようなものです。返済が遅れればローンと同じように督促を受け3か月滞納が続けば、信用情報に記載されて、就職してすぐにブラックとなり、そのあとお金が借りられないというような支障が出てしまっている人もいます。

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