【ご質問】教育ローンの借入が難しい場合に何か他に対策は有りますか

Q.子供の教育資金にと思い教育ローンを申込みましたが、収入が安定していないためか審査に落ちてしまいました。このままでは学校に行かせることが出来ません。でも自分に学が無いことで今まで嫌と言うほど痛い目に遭ってきました。子供には同じ目を味わってほしくありません。どうしても学を身に着けてほしいのです。教育ローンを断られるくらいですから、もう無理なのかもしれませんが、良い方法は無いものでしょうか。このままでは諦めがつきません。

A.最近は”学”をあんまり気にしなくて良い時代になってきてはいますが、あなたの生きてきた時代には残念ながらそういうことが有ったことは事実ですね。お子さんに同じ目に遭ってもらいたくないというのは良く分かります。さて教育ローンの審査に落ちたということですが、それはたぶん銀行のものですよね。教育ローンにはこの他にも公的なものもありますから日本政策金融公庫や各地方自治体などをあたって申込んで見てください。民間よりも審査は緩い筈です。

教育ローンもローンですから、貸し手から見ると収入が安定しない相手にはなかなか貸せないということなのでしょう。もし公的な機関の教育ローンも借入が無理だった場合でも、諦めることはありません。次の狙い目は厚生労働省管轄の社会福祉協議会にある教育資金貸付制度の教育支援資金です。この教育支援資金は収入の少ない世帯や障害者世帯などで利用でき、しかも無利子ですので大変有利に借入することが出来ます。先ずは各都道府県の社会福祉協議会に相談してみましょう。

次にもしあなたあるいは奥さんの方の親御さんが健在で資産が有るのであれば孫への教育費の贈与についての特例を利用してお子さんに贈与してもらってはいかがでしょうか。通常の贈与では馬鹿高い贈与税が掛ってしまうために、高齢者がなかなか生前にお金を使うようなことにならず、資産がそのまま氷漬けになってしまいますが、この制度を利用すれば無税で孫に教育資金を贈与することができます。ですから先ずは親御さんに相談してみましょう。

奨学金を受給する方法もあります。奨学金も日本の場合には殆どが返済しなければなりませんから、ある意味ローンと同じです。受給するのはお子さんですのでお子さんが学校を卒業後に返済するものです。最近では経済状態が悪いため多くの学生がこの奨学金のお世話になっています。ただしたとえば大学4年間受給を受けた場合かなり大きな額になりますので就職直後の少ない月給から返済するのはかなり厳しいものが有ります。十分注意してあげましょう。

このように、教育資金の調達には多くの方法が有りますので、決して諦める必要はありません。自分の状況を良く考えて利用できる制度は何でも利用しましょう。注意しなければならないのはお子さんには安心させるためであっても学費は大丈夫だというのではなくて正直に経済状態や、奨学金制度なども説明して、どうするかを一緒に考えることが重要です。入学したのはいいが途中で資金が尽きて急に辞めさせるようなことが無いようによく検討しておきましょう。

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